加齢とともに筋肉が脆弱になり、本来ならお腹の中にある脂肪や腸の一部が足の付け根の部分(鼠径部)より脱出する病気です。
「脱腸」とも呼ばれています。
日本人では年間10万人以上が発症し、珍しい病気ではありません。
男性では脱出した臓器が陰嚢にまで至り、陰嚢が腫大することもあります。
鼠径部の膨隆に気づき、不快感や違和感、あるいは痛みを訴えて病院に来られる方がほとんどです。
また、立っているとき、膨らみや違和感があるのに、横になると内容物がおなかのなかに戻るので膨らみや違和感がなくなるという症状は、鼠径ヘルニアならではのものです。
主に加齢などによって鼠径部の筋肉が弱くなり、筋肉の隙間から小腸や脂肪組織が皮下に出てきてしまうのが原因です。
自然に治癒することはなく、治すには手術をする必要があります。
早期発見は非常に重要です。
特に、ヘルニアの穴に小腸がはまり込んで戻らなくなる「嵌頓(かんとん)」という状態が発生すると、重大なリスクが伴います。
嵌頓の状態が3時間以上続くと腸管が壊死する可能性があります。
強い痛みを伴う場合や、鼠径部が赤く腫れてくる場合には緊急で腸管切除を伴う手術が必要となります。
嵌頓状態を放置すると、腸管が壊死し、最悪の場合は敗血症性ショック状態に陥ることがあります。
違和感や痛みなどの症状があれば、早めの受診が必要です。
問診と触診により診断します。
必要に応じて単純レントゲン検査、CT、血液検査を行います。
当院では鼠径部切開法で手術を行い、1週間程度の入院です。
腹腔鏡下手術を御希望の方には対応可能な医療機関にご紹介いたします。
医療機関: 社会医療法人社団 光仁会 第一病院
連絡先: TEL: 03-3607-0007 / FAX: 03-3609-2260
ふじもり よしたか
藤森 喜毅
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